【ミスチル】優しい歌の歌詞の意味を考察。自問自答の末に出した答えは?

歌詞考察

誰かの為に小さな火をくべるよな
愛する喜びに 満ちあふれた歌

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

素敵な歌詞ですよね^^

優しい歌のアップテンポなメロディーに元気をもらったり、勇気づけられた方は多いのではないでしょうか?

そんな素敵なメロディは意外な方法でできたようです。

桜井さん
桜井さん

(優しい歌のメロディーが)
明け方5時ぐらいに起きたら(頭で)この曲が鳴ってて・・・

2002年5月 スペースシャワーTVでの発言より

寝ている間に作曲・・・!

さすが天才は違いますね。

 

その一方で、歌詞の意味や曲の成り立ちに注目してみると意外と謎が多いです。

・魂の歌?後悔の歌?どういう意味?

・ボーカル桜井さんの前妻との間に産まれた娘さん(優歌さん)に歌った曲?

そこで今回は、ボーカルの桜井和寿さん(以下、桜井さん)の発言をベースに、優しい歌の制作背景や、筆者の独自視点も交えながら歌詞の意味を考察していこうと思います。

記事を読み終えるころには今よりもっと優しい歌が好きになってるハズ・・・!?

では、いきましょう^^

 

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優しい歌とは

2002年リリースされたアルバムIT’S A WONDERFUL WORLDに収録されているシングル曲で、缶コーヒーWONDAのCMソングとしても起用されました。

また優しい歌がリリースされる1ヶ月前に発売されたベストアルバムは、優しい歌ができたからこそリリースを決めたようで、Mr.Childrenの歴史を語る上でとって重要な一曲と言えます。

桜井さん
桜井さん

優しい歌で次のステップが見えたからこそ、今までのベスト(アルバム)を出してもいいなという気持ちになれた

2001年 ラジオでの発言より

 

結論「優しい歌」歌詞の意味

桜井さんは曲を通して
どんな経験にも意味があるということを伝えたいのだと考えております。

例えば新入社員のとき
「この仕事意味あるの?」と思いながらやっていたやらされ仕事が、あとあと振り返ったときに「アノやらされ仕事があるから今がある!」と思えた経験はありませんか?

桜井さんは実体験を通して、この「どんな経験にも意味がある」ということを伝えたいんだと思います。

優しい歌は物語になっており、下記の内容だと思います。

1番・・・主人公は魂の赴くまま、時折 振り返りながらも突っ走る。
2番・・・1番の突っ走り過ぎが災いし孤立し後悔。周りからの支えの重要性を痛感。
3番・・・1,2番の苦い経験があったからこそ、新境地を見つけた今がある(曲中の新境地は「優しい歌」)

なので、前妻との間に産まれた娘さん(優歌さん)に歌った曲ではないと思います。歌詞の無いようもリンクしませんし、優歌さん説を立証する情報はどこにもなかったためです^^;

優しい歌の時系列

前段で優しい歌は桜井さんの実体験と紹介しましたが、具体的には下記のような時間軸で構成されていると思います。

1番(魂の歌)・・・デビューから活動休止まで(1992年~1997年)
2番(後悔の歌)・・・活動休止中から優しい歌ができるまで(1997年~2001年)
3番(優しい歌)・・・これから
ここからは時系列の理由についての内容となり、かなりマニアックな内容になりますので
適宜読み飛ばしてください(笑)

1992年~1997年(魂の歌)

デビュー当時のMr.Childrenは「売れる曲を作る」という明快な野心をもってました。自分たちを世に知らしめるため、テレビCMやドラマで起用してもらえるよう「JRのCMをイメージした曲」など、確信犯的に曲を作り、その強い想いが宿った楽曲はまさに魂の歌

その言葉通り、Mr.Childrenはいくつものタイアップを獲得。そこから一気にMr.Childrenというバンドの知名度も上がり、出す曲出す曲がミリオンセラー。その様は「ミスチル現象」という言葉が生まれるくらいでした。

その当時の曲作りを1サビで表していると思います。

魂の歌 くすぶってた 照れ隠しの裏に忍ばせた
確信犯の声

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

しかし、そんな人気絶頂の最中1997年に無期限の活動休止を発表します。

なぜ活動休止をしたのか。その理由はこの歌詞だと思います。

一吹きで消えそうな 儚い願い 言いかけて飲み込んで 恥ずかしくなる

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

1997年~2001年(後悔の歌)

1番の『儚い願い』はMr.Childrenのメンバー4人だけで曲作りをするだと思います。

まさかとは思うかもしれませんが、この頃の桜井さんはプロデューサーの小林武史さん(当時)を煙たがっており、小林さんのアドバイスに耳を傾けようとしなかったようです。

活動休止中には、メンバー4人だけで曲作りができるよう音楽機材を買い込んだり、2000年発売のアルバムQの一部楽曲は 小林さん抜きで行われるなどとにかく反抗していたようです。

そんな儚い願いを実行に移していた桜井さんですが、ある出来事をきっかけに改心します。

それは小林さんとの久しぶりのセッションです。桜井さんはそのセッションを通じて、小林さんの才能を再認識するとともに、Mr.Childrenにとって欠かせない存在だということに気づかされます。

桜井さん
桜井さん

(Qのアルバム制作について)
コード進行をあみだくじで決めたり、ダーツの合計点数で曲のテンポを決めたりとか。前半はそうやって作っていったんですけど、後半NYで小林さんとセッションして。(中略)
小林さんは初見にも関わらず、「こういう音が鳴ってほしいな」という僕の想像を超えるくらいいいものをピアノで弾いてくれて。
「やっぱり小林さんは必要だな」と凄く思ったし、琴線に触れる音楽を作る、またMr.Childrenを導いてくれるのが上手い人だなと感じました。

『やっぱり』という部分に反抗的な態度の片鱗が見えますね苦笑

奢っていた自分。Mr.Childrenにとって大切な小林さんに対して失礼な態度をとっていた自分に対する後悔が、この2番に表れていると思います。

2001年~(優しい歌)

2001年はMr.Childrenデビュー9周年。同じ音楽業界にはミスチルを聞いて青春時代を過ごした歌手が現れ始めます。その歌手の人たちの話をする中で、自分たちの音楽が世の中に良い影響を与えていたことを知ります

有名バンド故、マスコミが押しかけてきたり、気軽に街を出歩けなかったりと、日常生活に色々な悪影響があったようです。そのため桜井さんはMr.Childrenであることをずっとネガティブに捉えていたようですが、この若手との出会いがポジティブに変えるきっかけになったようです。

そしてどうせやるなら第一線で良い影響を与え続けようと決心します。

その決意が3サビの最後のフレーズに表れているのだと思います。

誰かの為に小さな火をくべるよな
愛する喜びに 満ちあふれた歌

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

1Aメロ~1サビ

誰かが救いの手を 君に差し出している
だけど 今はそれに気付けずにいるんだろう

しらけムードの僕等は 胸の中の洞窟に
住みつく魔物と対峙していけるかな

一吹きで消えそうな 儚い願い
言いかけて飲み込んで 恥ずかしくなる

魂の歌 くすぶってた 照れ隠しの裏に忍ばせた
確信犯の声

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

夢や目標に向かって走っているとき、周りが見えなくなってしまい、あとから振り返ってみると「あの時●●さんが声をかけてくれたのは、きっとアドバイスしたかったんだ」と気づくことはないでしょうか。

1番ではこのような心境を描いており、現在の自分が過去を回想していると思います。

誰かが救いの手を 君に差し出している だけど 今はそれに気付けずにいるんだろう

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

この歌詞は現在の自分が過去を振り返って感じた部分だと考えられますね。

2Aメロ~2サビ

出口の無い自問自答 何度繰り返しても
やっぱり僕は僕でしかないなら

どちらに転んだとしても それはやはり僕だろう
このスニーカーのヒモを結んだなら さぁ行こう

簡単に平伏した あの日の誓い
思い出して歯痒くて 思わず叫ぶ

後悔の歌 甘えていた 鏡の中の男に今
復讐を誓う

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

夢や目標を達成しようとするとき、最後に立ちはだかるのはライバルなどの他者ではなく自分自身ですよね。

2番では「このやり方で大丈夫だろうか?」「もっとこうしたほうが良くなるのではないか?」など、自問自答しながらも必死で前に進もうとする様子が描かれていると思います。

甘えていた 鏡の中の男に今 復讐を誓う

ストイックに追い込んでるようすが目に浮かびますね。

余談になりますが、京セラ名誉会長である稲森和夫さんもこの一節に近いルーティンを持っています。

稲森さんは朝の洗面のとき、昨日自分が行った反省すべきことを思い出し、鏡に向かって「バカ!」と大声を出すそうです。

 

何か成し遂げる人は、自分に対してストイックな人が多いですね。

3Cメロ~3サビ

群衆の中に立って 空を見れば
大切な物に気付いて 狂おしくなる

優しい歌 忘れていた 誰かの為に
小さな火をくべるよな
愛する喜びに 満ちあふれた歌

出典: 優しい歌/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

このパートは桜井さん決意表明をしている部分で、感情移入の余地はないと思います苦笑

ライブ中(群衆の中)、自分たちの音楽に感極まる人がいることに気づいて(大切な物)音楽の価値を再認識したというエピソードが表現されていると思います。

小さな火をくべるよな 愛する喜びに 満ちあふれた歌

当時桜井さんが出した音楽の価値とは気づきを与えることだったと思います。そしてMr.Childrenが奏でる音楽で、微力ながら誰かの心に火(きっかけ)を灯したいということを歌っているのではないしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか?

本当の意味は桜井さんしか分かりませんが、桜井さんの発言や作曲当時のことなどを踏まえるとこういった風にも読み取れるような気がします。

最後になりましたが、このブログは2020年11月に発売された書籍
「Mr.Children 道標の歌」を参考にして考察、記述している点がございます。

ファンの私としましては「こんな思いで制作されていたのか・・・!!」と初めて知ることも多く

少なく見積もってもミスチルの音楽を1.2倍以上楽しめる本だと感じております。
気になる方は是非手に取ってご覧ください^^
(私は電子書籍を購入しましたが、普通に本を買えばよかったと後悔しました・・・)

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